ひまわり農園(番外編1)


かぶとえびの部屋

 古代生物 カブトエビ   TRIOPS


ここ数年でかなり減ってきました。 宇宙船のような形がきにいっています。
        

 カブトエビは数億年前の古生代から生きている甲殻類で、ひまわり温泉「ゆ・ら・ら」の大理石から化石で見つかったアンモナイトよりもずっと以前の生き物です。
 数年前から金沢地区の水田で見つかっていますが、最近はなかなか探せなくなっています。最初に発見された水田が転作(減反)により畑になってしまっり、生息する田圃が移動しているからです。
 山形県内では、昭和23年に酒田市で見つかったのが最初で、昭和50年代に南陽市・川西町で見つかり、昭和60年代に入って村山地方へ広がってきました。田植えが終わった6月ころになると、卵から孵ったた元気に泳ぐカブトエビが、水田の畦際で見られるようになります。また、成長は脱皮を繰り返し3センチメートルくらいにまで成長します。種類はヨーロッパカブトエビで日本では山形県だけで発見されているとのことで、庄内平野が生息の北限のようです。
 以前、少し小型のカブトエビ(1.5−2センチメートル)で別の種類かなとも思われるものが私の住む地区の田圃でも見つかりました。しかし残念ながら今年は集団転作で大豆が栽培されて以来、小さなカブトエビ君にはあえません。
 カブトエビの寿命は短く、産卵を終えると約1ヶ月の短い一生をおえます。平成8年に、私の捕まえたカブトエビ数匹を、子供へ豊田小学校にもっていって観察するように持たせました。たちまちカブトエビ君は子供たちの人気ものになり、脱皮のようすを観察していたのですが残念ながら死んでしまいました。 水槽や中の水草をそのままにしておいたのが幸いして、産卵していた卵が孵り2世が誕生したのです。子供たちも大喜びで可愛がったのですが、残念ながら3世の誕生には至りませんでした。
 しかし、近年個体数がめっきり減ってきました。どうしてか私なりに考えてみました。

1.数が減った方の田圃には、カモがきており羽毛がかなり落ちており、その田圃の水だけが濁っていたので、鳥からかなりの数が食べられたのではないか。水がきれいに澄んでくると、もう少し探せるのかもしれませんが。

2.今年、その田圃は田植え直後からしばらくの間は「浅水管理」(田植え直後の根付きをよくするため田圃の水をぎりぎりまで少なくする)に徹していたため、いきられなかったのではないか。


3.去年ザクザクいた別の田圃は、今年水田の管理がよくて畦際の雑草もなく、田圃の中の雑草もない大変手入れが行き届いた状態です。このためカブトエビが隠れる草陰や日陰がなく、鳥から食べられたのか?(でも1匹位はいてもよいと思うのだが) また、今年はヘリコプターでの航空防除の回数を減らす代わりに、田植えの時に苗にカメムシやどろおい虫防除の殺虫剤とイモチ病予防のため殺菌剤をほとんどの田圃で使った。農薬の名前は忘れたが何らかの関係があるのか?

 いずれにしても大変心配である。    

  カブトエビの映像(Realファイル388k)




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